「声が出にくくなってきて意思伝達装置がいると思う」
「(思うように手が動かなくなってきたので)iPadを使うのが億劫。iPhoneは解約しようかな…」

私が訪問で言語療法を担当させていただいているご利用者のKさん。これまでもFacebookやラインのやりとり、ゲーム等活発にされていたのですが、最近はFacebookも見るだけになっているとのこと。

そこで、iPhoneとiPadならスイッチで操作できること、意思伝達装置に準ずるアプリもあるので当分は代用できるということをお伝えすると、ぜひやってみたいと言われました。
私はこんなことも言いました。
「スイッチ一つで操作するのは時間もかかるし、慣れるまでは忍耐がいると思います…」
Kさんの答えは、
「今でもタッチペンで一言入力するのに何度も違うところを押してしまってすごい時間がかかってる。この病気になってから忍耐力がついたわ。」
というものでした。
当たり前にしてきたことが一つ一つ失われていく喪失感、それを受け入れ、またやってくる喪失体験の繰り返し。してもらわなければならないことが増えるにつれ、より周りに気を遣い、自身の役割を変化させていく。そんな中でもつい自分のことより相手のことを考えている。そんなKさんの精神力と存在感に唯々敬服し勇気をいただいています。

次回のブログでは、iPadやiPhoneをスイッチで操作するために必要なことや、Kさんの使われているスイッチについて紹介したいと思います。

言語聴覚士 英

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