透明文字盤、レッツチャット、伝の心・・・
病気や外傷、生まれつきの障害などで口頭でのコミュニケーションの難しい方がそれに代わる手段として使用する、代替コミュニケーション (AAC)の一例です。

訪問看護ステーションのリハビリに携わるようになって4か月目のST英(はなぶさ)です。
以前勤務していた病院ではあまり使用する機会の無かったAAC。10年以上前に学校で習った教科書的知識が頭の片隅に残っている程度ですが、訪問の現場では難病の方へのコミュニケーション支援としてニーズの高い領域でもあります。
去る1月26日の日曜日、ちょうどこのような講座が開かれることを知り、参加してきました。
子どもが小さいとなかなか休日の勉強会に行けないのですが、この日はいろんな都合がうまく合って、無事出席することができました!
常勤で入職したばかりの北川STも一緒に参加。北川STはこれまでも難病のコミュニケーション支援の経験があるそうです。

3時間の講座は、息つく間もないほど目からウロコの連続でした!
まずはAACの種類と選択のしかた。この病気にはこのAAC、というのではなく、患者さんやご家族の様々な要因を考慮して最も適切なものを選択する必要があること、そしてAACそれぞれの長所と短所もわかりやすく説明されました。使い方によって長所にも短所にもなりうるので、導入前に特徴を熟知しておく必要があります。

次に透明文字盤、レッツチャット、伝の心の使用体験と、オペナビ、ハーティーラダ―の紹介。
スイッチ操作でパソコンを操作することの大変なこと。忍耐力と集中力と正確なスイッチ操作、高度なワーキングメモリも求められます。

そのタイミングで講師の方が、「この気持ちを忘れないでください。支援者は、そこそこ、あ、行き過ぎた!とつい口にしてしまいがちですが、それは患者さんの意欲をそいでしまうことがわかりますよね」
私自身も、決められたリハビリ時間のなかでレッツチャットでの患者さんとの会話にあまり時間がとれなかったことや、リハビリ時間終了間際にレッツチャットで会話を始められたときに内心焦ってしまったことなどを思い出し、少し胸が痛みました・・・

最後は小グループに分かれ、スイッチの種類と適応、iPadやiPhoneの1スイッチ操作、視線入力装置の紹介と続きました。なんと、iPadやiPhoneにはスイッチ操作できる機能が標準装備されているのです!(標準装備されていないバージョンもあり)
スイッチをつなげば、今使っているiPadやiPhoneがそのまま意思伝達装置にも、ブザーにも、テレビのリモコンにもなるし、写真を見たり音楽を聴いたり、メールやフェイスブックも使えます。ベッドや車いすに固定するためのホルダーも簡単に手に入ります。
そして驚いたのがトビ―社の視線入力装置というもの。視線を捉えるセンサーをパソコンに設置すると、見るだけで全てのパソコン操作ができます。スイッチ操作が比にならないほど速い、いや、慣れると私たちが普段しているキーボード操作より速いかもしれません。現在は高額な製品ですが、2,3年のうちに手軽に使用できるところまで行くだろうとのことです。常に知識と情報の更新が必要な分野です。

講座は、「NPO法人ICT救助隊」http://www.rescue-ict.com/index.html と京都府難病相談・支援センター等との共催で、ICT救助隊の今井氏、仁科氏、パナソニックから松尾氏が講師として招かれました。松尾氏はなんとレッツチャットを開発された方なのでした!最後に名刺交換させていただきました。ちなみにレッツチャット導入予定であれば、松尾氏が時間の許す範囲で電話やメールで相談にのってくださって、適切なスイッチの評価をするところから関わっていただけるそうです。心強い!

■レッツ・チャット特徴動画(Youtube)
○イメージ編

○使い方編

追記:この記事にはとても感銘を受けました。
■パナソニック・モノづくりスピリッツ発見マガジン イズム

(松尾氏がベンチャー会社を立ち上げた開発時の様子が紹介されています)

http://www.panasonic.co.jp/ism/fukushikiki/letschat/index.html

様々な資源と情報を活用しながら、利用者の方々へよりよいサービスをお届けできるように、これからも精進していきます!